2007年05月25日

海洋深層水

海洋深層水または単に深層水とは水深が200メートル以下の深海に分布する、表層とは違った物理的・化学的特徴を持つ海水のことである。これは産業利用上の定義であり、海洋学上の定義とは異なる。
海洋学上の深層水は大洋の深層に分布する海水で、地球上の2箇所(北大西洋のグリーンランド沖と南極海)で形成される深層水(北大西洋深層水と南極低層水)のことを示す。これらの深層水は熱塩循環によっておよそ2000年かけて世界中の海洋を移動しており、千年単位の地球の気候にも重要な関わりを持っている。
その物理的性質は低温・高塩分・高密度で、大気の影響をほとんど受けないため表層に比べて変化が少ない。
化学的には太陽光が十分に届かないため植物プランクトンが成育せず、表層との混合も起こりにくいため溶存酸素に乏しい(ただし、日本海固有水は溶存酸素量が豊富であることが特徴である。)。また長期にわたって表層から様々な物質が沈降するため、ミネラルや栄養塩に富む。この海水が特定の海域で表層へ上昇することがあるが、そこは非常に生物生産性の高い海域となり好漁場となる。
 日本海などの縁海では、特徴的な性質を持った海水が分布する。 海峡水深が深い海域では外洋の深層水が流入するが、日本海の場合は外洋との通路の対馬海峡が著しく浅いため流入せず、日本海北部で冷却された表層水が低層に沈み込んだ水塊が日本海固有水を形成している。この日本海固有水=深層水は、太平洋側の深層水と異なる特質を持っている。太平洋側の深層水は年間を通じて10度前後だが、日本海固有水は2度前後と低温である。また、太平洋側の深層水は水深が深くなるに従って海水中の溶存酸素量が減少するが、日本海固有水は水深が深くなっても溶存酸素量は表層水とほとんど変わらず豊富である。
posted by sakigake at 00:00| 海洋深層水 | 更新情報をチェックする
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