2008年04月10日

バナジウム水

バナジウム (Vanadium) :原子番号 23 の元素。元素記号は V。バナジウム族元素の一つ。常温、常圧で安定な結晶構造は、体心立方構造 (BCC)。銀白色の金属(遷移金属)で、比重は 6.11、融点は 1726℃(他に1890℃、1915℃という実験値もあり)。濃硝酸や濃硫酸、フッ酸には溶けるが、普通の酸や、アルカリ、水とは反応しない。原子価は2価から5価まで多様な値をとる。
高速度鋼などの合金に添加される。また触媒としても利用される。

バナジウムは、ラットを使った研究でインスリン(インシュリン)に似た働きをする(血糖値を下げる)ことが示唆されたため、糖尿病治療薬になるのではないかと注目されているが、人体でも有意に同様の効果が現れたという報告はない。
生物のホヤの中には、血液(血球中)にバナジウムを高濃度に含む種類がある。

各種金属の添加剤として使われ、そのほとんどがバナジウム鋼に使用される。鉄はごく少量バナジウムを添加することで、結晶粒がより細かい金属構造ができるため、靭性を損なわないで強度を増すことができるほか、機械的性質や耐熱性なども向上する。このことから高層ビルの構造建材や橋梁などに使われる。ほかにも、スパナやレンチなどの機械用の工具といった、表面には硬度が必要で、歪に対してのしなりや抵抗力が必要とされるものに、バナジウムやクロムを付加させた合金が使われる。バナジウムの合金には他にも、バナジウム−ガリウム合金など、超伝導磁石の製造に使用される。これを使った超伝導コイル用テープが日本で開発された。バナジウムはチタンなどと合金して、ミサイルやジェットエンジン、原子炉などにも使われる。

また、工業触媒として石油の脱硫触媒の脱硫成分・硫酸の製造や、アルコールの酸化、またプロピレン樹脂を合成するなど、バナジウム化合物を用いた触媒が広く利用され、その用途は拡大する傾向にある。バナジウムはセラミックスの上薬として使用され、他の元素を添加することにより、さまざまな色を合成することができる。またバナジウムの中間化合物は染色工業で重要な化合物であるアニリンブラックを合成する触媒として使用されるため、染色工業においてもバナジウムの役割は大きい。

この金属は、日本国内において産業上重要性が高いものの地殻存在度が低く供給構造が脆弱である。日本では国内で消費する鉱物資源の多くを他国からの輸入で支えている実情から、万一の国際情勢の急変に対する安全保障策として国内消費量の最低60日分を国家備蓄すると定められている。

1801年にデル・リオ(A.M.del Rio)がメキシコで発見。1830年にスウェーデンのセフストレーム(N.G.Sefstorm)が再発見。
非常に美しいさまざまな色に着色することから, スカンジナビア神話の愛と美の女神バナジス(Vanadis)にちなんで命名された。

バナジウムは、偏在性の強い資源であり、資源の埋蔵量のほとんどは南アフリカ、中国、ロシアに存在する。また、その生産も、上記3カ国とアメリカとで多くを占める。そのため、供給は不安定なものとなりやすく、これらの国家や生産企業の動向により、価格の高騰が過去にも発生している。

加えて、バナジウムの多くは他の鉱物と共に(あるいはむしろ他の鉱物のついでに)産出されており、他の鉱物の需給状況にバナジウムの生産も影響を受けることとなっている。
日本では、廃触媒からの回収や、重油ボイラーの灰などからの回収が行われている。
posted by sakigake at 00:00| バナジウム水 | 更新情報をチェックする
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